MENU
ヨーロッパ、カリブ海、アジアで医学を学ぶ EUROSTUDY公式サイト

ポーランドの医学教育制度と医師資格取得プロセスついて[ポーランド編]

ポーランドの医学教育制度、医師資格取得プロセス、そして医師免許取得プロセスについての詳細な解説を以下に示します。また、医師資格と医師免許の違いについても明確にします。

医師資格と医師免許の違い

  • 医師資格(Medical Qualification)は、医学教育プログラム(大学での医学の学位取得とは別物)を修了し、必要な臨床実習を経て、医学的知識と技能を持っていることを証明するものです。
  • 医師免許(Medical License)は、医師として業務を行うために国または地域の法令に基づいて発行される公式の許可証であり、実際に医療行為を実施するためには必ず取得しなければならないものです。

ポーランドの医学教育制度

ポーランドにおける医学教育は、主に以下のステップで構成されています。

  1. 医学部への入学:
  • ポーランドの医学部に入学するには、一般的に高校卒業資格(通常は生物学と化学を含む)と医学的入学試験(通常は大学の入学試験)が必要です。多くの大学では英語プログラムも提供しているため、国際的な学生も受け入れています。
  1. 医学課程の修了:
  • 医学部の教育期間は通常6年であり、基礎医学、臨床医学、専門科目など多岐にわたるカリキュラムが含まれています。学生は座学だけでなく、臨床実習や病院での実践的なトレーニングも受けます。
  1. 卒業試験:
  • 医学課程の最後には国家試験が行われ、合格することで医学の学位(医学)を取得します。この国家試験に合格することにより、医学的知識と技能が承認されますが、この試験合格による資格効果は、あくまでもインターンシップへの参加を可能とする効果に限定されており、これは我が国の現行の予備試験(第三部試験)合格に該当すると解釈できる。つまり、我が国でも予備試験合格が実地修練(旧インターンシップ)への参加条件であるのと同様に、ポーランドにおいては、実際に患者を診察するためには、インターンシップ後に医師免許申請し、医師免許取得が必要である。

インターンシップ参加資格取得プロセス

  • 国家試験合格: 卒業後に受ける国家試験に合格することで、基本的なインターンシップ参加資格を取得します。これにより、医学的知識とスキルが評価されると共に、インターンシップを開始するためのスタート地点となります。
  • 臨床実習の実施: インターンシップ参加資格取得のための国家試験合格後、一般的に1年の臨床実習(internship、またはプレレジデンシー)を受け、実際の医療現場での経験を積む必要があります。

医師免許取得プロセス

  1. 臨床実習の完了: 1年間の臨床実習を完了します。この実習により、学生は実践的な医療スキルをさらに磨くことができます。
  2. 医師免許申請: 臨床実習の修了後、医師は必要な書類を準備し、国家医療監督庁(Naczelna Izba Lekarska)などの関連機関に医師免許の取得を申請します。
  3. 免許交付: 申請が承認されると、正式に医師免許が交付され、医師として患者を診察できるようになります。医師免許を取得することで、法律に基づいて医療行為を行う権限が与えられます。

まとめ

ポーランドの医学教育制度は、医学課程の修了と国家試験への合格を経てインターンシップ参加資格を取得し、その後の臨床実習を経て医師免許を取得するという二つのプロセスが存在します。インターンシップ参加資格は教育と訓練の成果を示し、医師免許は法律に基づく業務の許可を示します。これらの手順を経ることで、ポーランドでは医療の質を保持し、安全な医療が提供されるようにしています。

Lekarz学位取得(卒業)→ インターンシップ(13ヶ月)→ LEK試験合格 → 医師資格取得 → 医師免許取得

  1. インターンシップ(Staż podyplomowy)は:
  • 医学部卒業(Lekarz学位取得)直後に開始
  • LEK試験受験前の必須要件
  • 限定的な診療権限(仮免許)で実施
  1. Medical Final Examination(LEK)は:
  • インターンシップ修了後に受験
  • この試験の合格により医師資格が付与
  1. 医師資格は:
  • LEK試験合格後に取得
  • インターンシップ修了が前提条件
  1. 医師免許は:
  • 医師資格取得後に申請可能
  • 地域医師会への登録により取得
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次